水槽日記 新水槽のレイアウト作り①🧱

皆様お疲れ様です。

raikaです。

今月はとうとう新たな水槽が完成し、サイズアップへ移行する予定です✨ 今はサイズアップに伴い機材追加や設置場所の確保など、少しずつ準備を進めています💪

その中で、今回は岩組レイアウトについて書いていこうと思います。岩組を作る際には…

使用する岩を何にするか?

その水槽で何を飼育するか?

全体としてどんな水景にしたいか?

などなど、アクアリストの数だけ多種多様な岩組レイアウトが存在します。水槽内の循環や濾過能力にも影響する部分でもあり、適当に組んでしまうと水槽自体の調子が落ちてしまう事もあり、非常に重要な要素です。この為、プロにお任せするのも一つなのですが、自分の理想の水景を具現化するのは自分にしか出来ないので、今回は頑張って自分で作ることにしました🔥 どれだけのものが出来るかわかりませんが、その様子を何回かに分けて書いていこうと思います。

現在の岩組

raika

まず初めに、現在の水槽の岩組についてです。

これが最近の我が家の水槽の全景になります👇

この水景の岩組は、中心に大きめのひな壇状の岩組を置き、その両サイドに小さめの岩を添えたようなデザインになっています。中心の岩組は大阪府八尾市のプロショップ、TALL MANさんにお願いして作成していただいた『レイアウト済み人工ライブロック』です。これは、いくつもの人工ライブロックをセメントなどで接着させて、単に岩を置いていくだけでは再現できないような複雑な岩組を作ったものです。

完全にセメントで固めた状態で送っていただくことも可能ですが、私の場合はデザイン自体をプロにお任せし、仮組みしてもらった岩組の写真と使った人工ライブロックを送っていただき、届いた人工ライブロックを写真をもとに自分で再度組みました。

こちらが実際にデザインしていただいた段階での人工ライブロックの岩組です👇

ひな壇状の岩組で、水の通り道もあり沢山のサンゴが置けるように依頼しました。お願いした通りのイメージをデザインしていただき非常に満足のいく出来栄えでした✨

届いた岩を写真を参考に組み、少しだけ自分なりに修正しています。修正はハタゴイソギンチャクを飼育していて、ハタゴのための低めの台座が欲しかったからです。最終的に、一番高い部分の岩を一部外して、向かって左下に移動させました。完成させた本体の岩組の両サイドに、少し人工ライブロックを付け足して、今の原型となっています。写真はデザイン人工ライブロックを導入初期のものです👇

今回は、この岩組を一部分割するなどして多くを再利用する事も考えました。ただ、Coral Monsterさんと相談した結果、これらの人工ライブロックは良くも悪くも色んなものがついており、ろ材を交換するのと同じく、人工ライブロックも新規リセットする事に決めました。

岩組をする上での要点

今の岩組はプロに任せたので深く考えずに今に至ります。今回はせっかく新たに組み直すことにしたので、この機に岩組について色々と考えてみました🤔

ライブロックか人工ライブロックか

この選択は岩組をする上で最も重要な項目ではないでしょうか。プロによっても意見が分かれるところですが、一般的な両者の特徴を確認しておきます。

ライブロック

死んだサンゴの骨格などが長期に海中で養生されたできた岩で、多様な生物が繁殖し生息しています。これらの生物により、水槽内の生物多様性が向上し、非常に高い水質浄化作用が得られます。特に水槽立ち上げの際には非常に心強い存在となってくれます。また、自然が産んだその造形は非常に美しいです。

デメリットも存在し、その代表的ものはカーリーやシャコなど好ましくない生物が付着し、水槽内に侵入してしまう事です。ライブロックの選定やキュアリングの徹底によりある程度は回避できますが、下手をするとかなり厄介な事にもなるのでこの点は慎重に判断すべきです。また、デザインを組む際には、基本的には生きたものなので、完成したものの置き場所など、管理するための手間や場所が必要になります。加えて、良質なライブロックは希少価値があり、良質なライブロックを多様に揃えることは難しく、コスト的にもやや高いです。デザインを組む上ではこれらの点はネックとなります。

人工ライブロック

人工的にライブロックの形を模して作られた擬岩です。決定的な違いは海中で養生されたものではないので、良くも悪くも生物は基本的に付着していません。このため、生物による浄化作用などはありませんが、水槽にとって好ましくない生物の侵入もあり得ません。また、擬岩なので形やサイズは非常に豊富で選択性に富みます。加えて、生き物としての管理が不要ですので、デザインは非常に組みやすく、組んだ後の管理も容易です。ただし、自然が作る造形ではないため、独特の風合いはライブロックには劣ります

raika

以上のように両者は相反するところが多く、各々に一長一短があります🤔

今回のサイズアップでは私もいずれを選ぶか考えました。新規に水槽を立ち上げるので、ライブロックの浄化作用は非常に魅力的ですし、ライブロックの造形は本当に美しいと思います。ただ私の場合、デザインを一気作り上げることは時間的には不可能で、何回かに分けたり期間も必要です。途中の岩組を我が家で管理するにはライブロックではほぼ不可能です😓 また、立ち上げ事はライブサンドや天然海水を出来るだけ用いて浄化作用を補えることも考えると、人工ライブロックで組むのが我が家ではベストと判断しました。

岩組を固定するか否か

固定する場合

固定する場合の醍醐味は、自分の理想にかなり近い岩組が作れる事です。ダイナミックな傾斜やひな壇のような形状など、自分の思い描いた造形がかなり自由に作れます。ただし、当然ですが固めて水槽に入れてしまうと、後からレイアウトを変更するのは容易ではないので、この点は注意が必要です。

固定しない場合

固定する場合と逆で、水槽内に入れた後でもレイアウトの修正は比較的容易です。その代わり、ちょっとした事でレイアウトが崩れる事もありますし、思い描いた造形通りには組めない事もしばしばあります。

こちらに関して私は固定一択です。自分の理想とする岩組はダイナミックなもので、固定なしには作れません。また、途中で岩組が崩れてしまうリスクは個人的には避けたいためです。

岩組で意識すべき事

岩組の素材や固定の有無を決めたら、次は実際に岩を組んでいくにあたり何を意識するべきかを確認しておく必要があります。冒頭でも書かせていただいたように、岩組はマリンアクアリウムにとって非常に重要な要素です。適当に組んでしまうと後で取り返しがつかないこともあります。ここでは、私が意識した点を順にご紹介しようと思います。

飼育する生体を意識する

岩組は飼育する生体にとっては家のような存在です。生体の飼育し易さにも影響するので、生体に配慮したデザイン作りは大事です。生体といっても種類は様々ですので、自身が飼育したい生体に配慮し、岩組に住まいとしての機能性を与える必要があります。

魚や甲殻類の場合は、遊泳を好むタイプや底生タイプ、岩陰に身を潜めるタイプなど生活スタイルは様々です。組み合わせによっては、喧嘩をさせないために縄張りを意識してあげる必要もあるでしょう。隠れ場所を豊富にしつつも、しっかり泳げるスペースを確保してあげることが大事だと思います。

サンゴの場合は、SPS、LPS、ソフトコーラル、人によっては陰日性サンゴを飼育される方もいらっしゃるでしょう。これらのサンゴは光量、水流などの好みが種類によってかなり異なります。至適環境が整わないためにサンゴが飼育できない事も珍しくありませんので、予め自身がどんなサンゴをどれくらいの割合でレイアウトしていきたいか考え、それにあったデザインを考える必要があります。特に光量を考える場合には、岩組の高さをあらかじめ考えておくと良いです。例えば光量が必要となるSPSが多いなら、高さをある程度出す必要があります。作る段階で何㎝まで積むと決めておかないと、後になって高さを出せなくて困ることもあります。因みにSPSの場合、最も高いところでは、SPSのてっぺんから水面までが5㎝程度の高い場所を想定して組むようにしています。

最後に、水通りはどの生体にとっても大切な要素です。水通りが悪いとデトリタスが溜まり病気が蔓延したり、サンゴが弱ったりもします。

全体としての構成

生体に配慮した岩組の機能性を考えたら、次はいよいよ全体としての構成です。これは家で言えば外見と言っていいと思います。美しい水景はアクアリウムの大きな魅力の一つですので、単に生体が住みやすいだけでなく見た目にも拘りたいです。恐らく皆様もこの点は重要視されるのではないでしょうか?

私自身はこれまで自分でも岩組をしたことがありますが、格好いい岩組を作るにはいくつかポイントがあると思います。私が注意しているポイントを記載しておきます。

  • 全体像を常に頭に入れながら作業する

これをやっておかないと、途中でバランスが悪くなる可能性があります。また、場当たり的に作れば、途中で行き詰まってしまう事もあるでしょう。作り始める前に、イメージをしっかり作りこんでおくと良いものが作れます。私の場合、今回はかなり多くの水景画像を閲覧しました。その上で、自分の好みのものは保存し、最終的にできた好みの水景リストを参考にしながらイメージを作りました。それでもなかなかイメージが湧きずらかったので、最終的には粘土を用いて、小さなモデルを作成する事にしました。これにより、常にそのレイアウトを頭に入れながら作業を進めることができました。

  • 人工感が出ないように意識する

人にもよるかも知れませんが、岩を組む際にはアーチが格好良くて、ついつい何箇所か作りたくなりませんか?確かにアーチはダイナミックな水景を作る際に有用です。ただ、ダイビングなどをしていると、自然の海ではアーチを見ることは中々ありません。つまり、あまり多用すると、人工的な景観になりがちな印象を持っています。また、性格によってはついつい左右対称に組んでしまうなどもあるかも知れません。これも自然界ではレアなので、不自然に見えます。

  • 岩の向きを考える

岩を実際に組んだことがあれば、岩にはしっくりとする向きがあることに気づかれることがあると思います。なかなか文章では伝えにくいのですが、このしっくりとする向きは基本的に崩さないことを意識しています。岩を組む場合は、まずは色々な向きで岩を据えてみて、最もしっくりとする向きを探します。その向きが見つかれば、その向きでうまく配置できる位置を探るようにしています。

  • 奥行きを意識する

格好いいレイアウトを作る際には奥行きも大切な要素です。壁のように岩を組むのではなく、大き目に間隙を作ってやると奥行きが生まれて水景がダイナミックになってくれます。また、間隙をしっかり取れば水通りも良くなります。

  • サンゴの配置を想定する

サンゴは生体ですが、岩組に接着させることで岩と一体化してデザインの一部になります。つまり、岩組にサンゴを接着させて、それらが成長して初めてデザインが完成します。このため、岩だけでデザインを完成させると、最終的には非常に窮屈なデザインとなってしまうので注意しましょう。

メンテナンスの利便性

ここも押さえておくと良いと思います。水槽のガラス面や背面に対して、岩は掃除道具が通れる隙間を空けて配置するようにしましょう。また、底砂を掃除したいのであれば、プロホースなどで掃除する事を想定した隙間も作る必要があります。

また、岩組はしっかり自立できるように作ると良いです。後でサンゴを接着させようとしたら岩組がこけてしまったりすると大変です💦

 

今回は現在の水槽の岩組についてと、岩組をやっていく上での心得をまとめてみました。何かの参考になれば嬉しいです。

次回は実際に組んでいく様子を記事にしていこうと思います✍️

ではまた👋

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