皆様お疲れ様です🌱
raikaです。
この夏はクマノミの稚魚飼育を経験しましたが、稚魚飼育を通して学びや気付きも沢山ありました。
その中で改善すべきと痛感した事が『魚の餌』、ひいては『魚の飼育自体』です。私はこれまでサンゴ飼育を中心に深掘りをしてきましたが、魚の飼育となるとサンゴに比べて全く突き詰めていませんでした💦
なので今回は魚の飼育について改善した点を中心に記事にしていこうと思います✍️
きっかけ
きっかけは、失敗してしまったニジハギの飼育と、ほぼ同時期に稚魚飼育を始められたプロショップのREEF-TRIGGERさんのツイートです。
1つ目のニジハギ飼育ですが、実はかねてより息子たちからニジハギをタンクメイトに加えて欲しいと要望がありました。これを受けて7月に2回、ニジハギをお迎えしました。『2回』でお察しかも知れませんが、残念ながら2匹とも餌付けに失敗し死なせてしまいました😢
コーレタン・ホワイトテールをお迎えした時にハギの餌強化を行い、ハギ系はもう大丈夫かなと思っていましたが、ニジハギは予想以上に餌付けが難しく、結果として可哀想な事をしました。この際、2匹目の子は最終的に冷凍ブラインは少し食べてくれており、冷凍餌の嗜好性の高さから、もっとラインナップを増やすべきと考え始めていました。
その後にTRIGGERさんのツイートです。TRIGGERさんはブラックストームと呼ばれる品種改良されたクマノミの孵化に成功されており、時期的には我が家の第2世代が孵化して10日後の出来事でした。
タイムリーかつプロの稚魚飼育が気になったので注目していたのですが、うちの稚魚達と随分様子が違います😨 まず生存率がうちとは桁違いです。うちの場合、第1世代は変態期を待たずに全滅し、第2世代は200匹以上確保して今は10匹も居ません…。生存率5%もない😓
これに比べてTRIGGERさんの稚魚は25匹確保され、残ったのはなんと10匹😲、生存率にして驚愕の40%‼️
さらに成長が非常に早いです。うちより10日遅れのはずが、いつの間にやらうちよりも大きくなってるのではと思うような成長っぷりです💦
当初はプロが飼育するとやはり違うなぁと思い見ていました👀 ただ、Twitterへのコメントのやり取りをしていると、親への普段の給餌がうちとはかなり異なり、それが非常に大切だと教えていただきました。
うちは魚の餌はもっぱら人工乾燥餌のブレンドです。昔は乾燥餌のラインナップはさらに少なかったのですが、前述の通り、コーレタンホワイトテールの飼育を機にラインナップを充実させていました。それで満足していたのですが、どうやらまだまだ未熟だったようです😓
TRIGGERさんに伺ったところ、魚の餌は8割が冷凍餌で、人工餌はわずか2割😵 親の栄養強化は稚魚にかなり影響するとの事✍️ 言われてみれば当たり前なのですが、当時の私には目からウロコと言うか、青天の霹靂と言うか💦
その後に、魚飼育において非常に勉強かつお世話になっているあるお方からも魚の栄養の重要性を教えていただきました⤴️
これはもう魚の餌をキチンと勉強し直して改善するしかないです✍️
購入した餌の紹介
これらを受けて、改めて魚たちの餌を見直すことにしました🔥
とは言え、何が良い餌なのかよく分かりません…そう言う時は『優れた人のやり方を真似する』のが一番です👍
TRIGGERさんとあるお方に教えていただき、まずすぐに補充したのがこちらです👇
キョーリンさんから販売されている冷凍餌です。アクアショップなら大抵は在庫している事が多い商品なので、目にした事があるかも知れません。
安価で入手も簡単なので非常にありがたいです。こちらは以前から少し使っていましたが、今後使用局面が増えそうなので補充しました⤴️ ただ、これだけだと栄養価が偏るので他にも色々と買い揃えてみました。
まずはこちらの冷凍餌です👇
まず初めに、三陸エンリッチメント研究所さんで販売されている冷凍餌です。今回はイサダアミとマタラの内子を購入しました。ここで販売されている冷凍餌は、iPS細胞を冷凍保存するのと同じ凍結技術である『CAS(Cells Alive System)』を用いて凍結されています。これによって凍結⇄解凍によって発生する組織破壊を限りなく減らすことができるそうです。つまりは解凍した時の餌が、採取され凍結される手前の新鮮な生餌の状態に限りなく近いのです。実際に解凍してみたものです👇
どうでしょう?ちょっと伝わりにくいかも知れませんが、解凍したものとは思えない程の鮮度で、非常に水々しいです。三陸の豊かな海で育ったイサザアミをそのまま給餌できるのはとても贅沢ですよね😊
後ほど説明しますが、この水々しさは生餌/冷凍餌の重要な要素となるようです。
次に、TRIGGERさんのショップでも販売されているこちらの商品も購入しました👇
米国産の冷凍餌で、3種類購入しました。魚全般用、草食性のお魚用、そして冷凍アミエビです。前2者は魚肉・オキアミ・アサリ・ホタテ・カキ・イカ・ニンジン・ブロッコリー・ニンニクなどを原料に製造されており、バランスや嗜好性も優れているとのこと✨ 最後の冷凍アミエビは、購入時にアミエビと認識していなかったので同時に購入しましたが、三陸さんのものと内容的に被ってしまいました😅
こちらの餌も水分をしっかりと含み、単一の餌でなく複数の原料からなるのでバランスの良さが使いやすそうです。
→ブログを見てご指摘いただきました🙏
三陸さんのイサダアミとPEマイシスに使用されているイサザアミは異なる甲殻類で、生息地や栄養価も異なるので被っていないようです😮💨
魚の餌について勉強中✍️
これまで魚の餌について深堀した事がなかったのですが、稚魚飼育を通して学び改善した方が良いと痛感しました。まだまだ勉強中なのですが、人工乾燥餌と冷凍餌/生餌には大きな違いがあります。それは餌に含まれている『水分』です。嗜好性や栄養価なども当然違ってくるとは思いますし、そこも恐らくかなり重要だとは思いますが、水分に関しては見ただけで明らかな違いがありますよね。人工乾燥餌は当然ですが、水分を全くと言っていいほど含んでいません。
魚は水中に住んでいるから海水に適応していて水分なんていらないのでは?
以前までは当たり前のようにそう考えていたのですが、どうやら少し違うようです💦 調べると、魚も人間と同じく細胞内の塩分濃度は同じです。つまり、海水魚は海水にいると浸透圧で徐々に脱水となってしまい、人間以上に水分確保が大事なのです。
私が専門の『人間』の場合、水分の摂取は飲み物だけでなく、固形の食べ物からも意外と多くの水分が摂取されています。魚も実は同様で、食事から多くの水分を確保するそうです。これが乾燥餌のみだと食事からの水分確保が困難となり、海水からの水分摂取が主体となります。海水魚は鰓と腎臓の働きで多くの塩分を濾し取ることで海水から水分を自家生成しているのですが、これにはそれなりのエネルギーが必要となり、食事からの水分摂取がない事は体にとって負担となるようなのです。
逆に言うと、冷凍餌/生餌は魚にとって非常に優しい餌とも言えますね。(もちろん与えすぎて残り餌が生じたら水を汚すので要注意⚠️)弱ってる魚、病気の魚、購入したばかりの魚など、コンディションの悪い魚には特に水分を多く含んだ冷凍餌/生餌は大事なんだなと痛感しました。
ちなみに淡水魚は海水魚とは真逆のことをしています。淡水魚は自分よりも塩分濃度の薄い環境にいるので、水分は勝手に体内に侵入してきます。なので、淡水魚は基本的に水は飲まず、入ってくる水を大量の尿でせっせと排出しているそうです。なんとも面白いですよね😲
もちろん、人工乾燥餌も栄養のバランスは非常によく、何よりも手軽に与えられるメリットは大きいです。色んな餌を組み合わせて、可能な限りベストな環境を魚達にも提供したいなと思います🔥
今後は文献なども読みつつ、魚の水分摂取はもちろんの事、栄養についても学んでいきます。知識がついたら共有出来たらと思います✍️
ケヤリムシ Sabellastarte japonica
最後になりましたが、REEF-TRIGGERさんで冷凍餌を購入した際に、以前から気になっていたケヤリムシをお迎えしました⤴️
ケヤリムシは環形動物門多毛綱に属する生き物です。環形動物にはゴカイ、ヒル、ミミズなどが含まれており、ケヤリムシもその名の通り虫の一種です。見た目が全く虫には見えませんが、見えている場所は鰓冠と呼ばれる体の一部で、呼吸したりプランクトンを口へ誘導したりしています。本体は自身で作った筒状の巣に入っており、普段はほとんど見ることは出来ません。
この鰓冠が大名行列の『毛槍』に似ている事からケヤリムシと名付けられており、その美しさもありアクアリストにも人気です。
我が家のレイアウトはせり立つ二つの大きい岩組が中心にあります。岩の上層にはSPSを多く配置しているのですが、その下は大きく影となっており、LPSすら配置しにくい場所が多々あります。そこで、光を要求しないケヤリムシがちょうど良いかなと思いお迎えしました。
こちら☝️がお迎えしたケヤリムシです。その鰓冠はワインレッドを基調として、黄色のアクセントが入っています。見た目は羽毛のように繊細で予想以上に綺麗で満足しています😊
カラーバリエーションも豊富で、他にも近縁種がいくつか存在します。お迎えした子が安定するようなら、また仲間を増やしてみるのもいいかなと思い眺めています😊
今回は魚の餌をアップグレードした事と、ケヤリムシの紹介をさせていただきました。
魚に関しては餌の強化でどれ程の効果が出てくるか、今後に期待です✨
ではまた👋